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身の周りの自然を守ることに対して、研究者は何ができるか。自問自答を繰り返す毎日。


by ohtaraki2
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西日本草原研究グループ会合 in 芸北(広島)

広島県北広島町の芸北地域で草原研究会でした。
牧場に改変された「もと湿地」を再生しようと、2008年から
火入れや刈取りが進められている場所です。

研究会では、毎年9月に植生調査のお手伝いをしています。
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小さい面積でいろんな植生があるので、それぞれに調査サイトを置いて
一年ごとに調査をしていますが、草原再生のための作業を行っていても
植生的にはそれほど大きな変化はないそうです。

特定外来生物のオオハンゴンソウに注目すると、駆除や再生は
なかなか難しいんだなあと思います。
(夏の刈取り後に再生して花を咲かせていました。)
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秋の調査であること(優占種が決まっている、優占種の被度が大きい)や
作業の効果が大きい場所にプロットがないことなども関係すると
思いますが、たしかに再生作業には「劇的な効果」を期待しては
いけないのだと思います。

それでも、少しずつ湿原や草原の植物が増えていそうな印象で
私としてはうれしかったです。
(オオハンゴンソウの大群落の中にも、湿地っぽい所では
マアザミやワレモコウが増えていました。)
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試験的にオオハンゴンソウを抜き取った場所もあって、
オオハンゴンソウは確かに減っていましたが、他の外来種が
入ってきたりしていて、これもまたいろいろ難しいのかな、と。
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それでも、抜き取った後の地面に生えてた芽生えが
アケボノソウの小さな個体だと教えてもらい、
とってもテンション上がりました!
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さらに場所を移り、ススキやアキノキリンソウ、サワヒヨドリ、
オトギリソウ、ノハナショウブなどがある、外来生物の問題がそれほど
大きくないサイトでも調査しました。
中に分け入るとノイバラがたくさんあります。
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草原再生の作業に参加するのは単純に楽しく、みかけもキレイになるので
やりがいはあります。一緒に参加している一般の人が、作業効果に
どれくらい期待をしているのか、どんな姿をのぞんでいるのか、
具体的には知らないのですが、

研究者の思う効果と、ボランティアで参加する人が思い描く効果とは
似て別なモノで、そのバランスをとりながらやっていくのは
やっぱりみんな大変なんだと思い、ちょっと安心しました。

ここ千町原は、自分が関わっている秋吉台よりも人の層が厚く、
地元の温度や、スタッフ側の能力もテンションもはるかに高いので、
今後どうやっていくんだろうというのは非常に興味があります。

この調査以外にもいろいろ印象深い研究会でした。
そして、ひそかに楽しみにしているマツムシソウにも再会できました (^^)
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Commented at 2017-03-27 21:59 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ohtaraki2 at 2017-03-27 23:22
コメントをいただきありがとうございます。オオハンゴンソウの駆除については見聞きしております。根気のいる作業には頭が下がります。いつか、保全活動の際にでもご成果を披露していただけるのかなとひそかに思っております。

こちらにもワルナスビが繁茂している場所があります。ただ、その草地を管理していた職員さんによると、ワルナスビはちぎれた根っこなどから新しい個体を再生してしまうので、耕起などで切断してしまうと繁茂を助長させてしまうそうです。除草剤による駆除が一番効率が良いとおっしゃってました。植物ごとにいろんな性質があるので、いろいろ調べないといけないのが大変ですね。
by ohtaraki2 | 2013-09-20 08:43 | 研究会 | Comments(2)